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黒水牛の印鑑が、実は注意が必要な理由について解説

黒水牛の印鑑が、実は注意が必要な理由について解説

 

黒水牛の印鑑は、現代を代表するような印材ではないでしょうか。

というのも、昔は印鑑と言えば木製がほとんどでした。

 

最近は流通や加工技術が進んで、様々な印材が使われるようになり、黒水牛の印鑑は価格の安さもあって広く作られるようになりました。

印材としては良くも悪くも中間的な素材となります。

ただ、選び方を間違えるとただ安いだけで価値が無かったという事もしばしばあります。

黒水牛の印鑑の持つ特徴をそれぞれ解説していきます。

 

黒水牛の印鑑には天然素材と染め物がある

黒水牛の印鑑には、天然物と人工的に染めている物があります。

天然物は元々の黒い色合いと共に、独特の縞目を持つ印材です。

一方で、黒い色合いで無いものを薬品を使って芯まで人工的に染めたものが一般的には黒水牛と呼ばれています。

天然素材と染め物がある黒水牛の印鑑の画像

写真からだと、少しの違いしかありませんが実物を見ると違いは歴然です。

染めた水牛は天然素材に比べてツルッとしたプラスチックのような見た目が特徴で、独特の縞目はありません。

この2つには丈夫さという点ではそこまで差はありませんが、乾燥によるひび割れを起こしやすいという特徴があります。

ですから、天然素材の方が一般的に価格が高いことが多く丈夫で良質です。

安価には済ませたいけど丈夫な素材が良いという場合には、人工的に染めた材料を選ぶと良いでしょう。

とはいえ天然も染めている物も、木製・プラスチックのような素材に比べれば丈夫で良質な素材と言えます。

 

黒水牛の印鑑にも色々あるから注意

世の中で黒水牛と一言に言っていますが、実際には色々と種類があるので注意が必要です。

というのも安い黒水牛に特に多いのが、黒水牛を粉砕して固めたものが出回っているからです。

確かに素材には偽りが無いのですが、言ってみればクズを寄せ集めた価値の低い素材ですので、一生物の印鑑にはちょっと選びたくないですね。

当たりまえのことですが、天然素材の持つ独特の縞目も当然ありません。

 

次に、角の中心部分に近いものの方がより上質な素材であると言えます。

水牛の角(つの)の芯部分で作ると丈夫で変形しにくい為、印鑑の材料として良いとされています。

こうした材料を芯持ち材と呼んだりして、芯が無いものより上質で良い印鑑としています。

点数をつけるとするならば

  1. 天然の芯持ち材料・・・「10点」
  2. 天然の芯が無い材料・・「7点」
  3. 染めた芯持ち材料・・・「8点」
  4. 染めた芯が無い材料・・「5点」
  5. 破片を固めた材料・・・「2点」

と、こんな感じでしょうか。

 

黒水牛には芯があるからこそ変形もする

印鑑で変形と言われてもピンと来ないかもしれませんね。

よく起きる印鑑の不具合としては縁(フチ)が欠けてしまうトラブルがあります。

その他でよく起きるものには、印鑑の中央部分がうまく押せなくなる事があります。

これは黒水牛をはじめとした角の材料の中で、芯持ち材と呼ばれるものによく見られる現象です。

というのも、天然素材であるため、膨張と収縮によって印面部分が変形してしまうのです。

具体的には、中心部分は非常に頑丈である為伸縮が少なく、周りはそれより柔らかい為伸縮が大きいのです。

印鑑の真ん中が写らない状態

結果として印鑑の中央部分が押しても写らなくなったりします。

牛の角は木製の印鑑より丈夫だったりしますが、こうした傾向が良く見られます。

 

そこで疑問になるのが、それでは芯が無い方が良いのか?と言うとそうではありません。

先にご紹介したように芯を持っていることが丈夫さの証ですから、芯を持っていない材料はあまり良いとは言えないからです。

芯が無くても変形しますし、欠けやすいというリスクが高くなりますので注意をしましょう。

 

割と丈夫な黒水牛だから様々な用途に最適

個人的には、黒水牛の印鑑は割と好きです。

男性が黒っぽいものを好む傾向が見られますので、そういった事もあるのかとは思います。

もちろん象牙やチタン等の良質な材料には劣ってしまいますが、価格帯と丈夫さのバランスから言ってコスパ良い印鑑であるのは間違いありません。

日常的にお使いになる認印・欠けたら困る銀行印、実印においてもおすすめできます。

黒いものがあまり好きでない場合には、白っぽいものやアメ色の水牛の角もあったりします。

華やかさはそこまでないので、贈り物と言うよりはご自分用にお求めになる方が多い材質です。

 

印鑑にはサイズがあって、どれに向いているかがあります。

黒水牛10.5mm~12.0mm

認印におすすめのサイズです。

 

黒水牛13.5mm~15.0mm

銀行印・女性の実印にもおすすめの控えめな実印サイズです。

 

黒水牛16.5mm~18.0mm

男性のしっかりとした実印におすすめのサイズです。

 

黒水牛の印鑑についてのまとめ

  • 多少、耐久性には定評がある
  • 天然素材と染色した素材がある
  • 質の悪いものもよく出回っている
  • 経年劣化で変形しやすい

以上です。

 

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